金田一シリーズの事件ごとの感想動画。 今回ピックアップするのは、コチラです!「吸血桜殺人事件」【1】作品のあらすじ物語は、不動高校ミステリー研究部が新入生歓迎の準備を始めるところからスタートします。 テーマを決めた金田一くんと美雪ちゃんが取材に向かった先は、東京都郊外のとある地域。 1日1本しかバスが通らないその先にあったのは、昭和初期に作られたサナトリウム(療養所)……現在は『夜桜亭』と呼ばれる場所でした。この建物は、バスで出会った女性・愛染吉野(あいぜん よしの)が、数十年前の縁をきっかけに買い取り、旅館に改装したものだといいます。そして初日の夜。披露されたのは、美雪ちゃんが『血の色』と例えたほどに赤い、不気味な桜の花でした。 事件の真相を知ってから見返すと、この『血吸い桜』のシーンこそが、全ての始まりだったんですよね……。参加者の中には、同い年の3人組がいましたが、彼らの過去にも何か深い因縁がありそうです。 その後、夜桜を鑑賞していた金田一くんは、美雪ちゃんや佐木くんに引っ張られ、渋々取材のために料理人・北屋敷のもとへ。そこで語られたのが、サナトリウム時代の医者・鬼方桜柳(きがた おうりゅう)の伝説。 鬼方にまつわる『ある出来事』をきっかけに、この夜桜亭には真っ赤な血吸い桜が咲くようになったのだとか……。【2】事件の主なポイント(ポイント1)マスターキーでこじ開けた密室の不思議第1の事件は、部屋に戻ったある人物のもとへ犯人が訪れる形で発生しました。 翌朝、いつまでも起きてこないのを不審に思った一同が、マスターキーを使って起こしに行くことになるのですが……ここでの『鍵』の管理が少し特殊なんです。金庫に入ったマスターキーを取り出すには、『ある2名』が持っている情報が必要で、2人揃わないと開けられない仕組みでした。ただ、このシーンで気になるのが、ある人物が見せた『チラ』という視線や表情。 これ、色々な解釈ができそうですよね。 例えば、『マスターキーは本当に金庫にあったのか?』あるいは『2人の情報が必要と言いつつ、実は1人だけで開ける方法があったのでは?』とか。状況としては、部屋の窓は閉まっており、被害者の部屋の鍵は中にある桜の木の枝にかかっていたため、金田一くんたちは完全な『密室』と判断しました。 しかもドアの鍵はドイツ製で、複製作りは不可能とのこと。ですが、トリックは確実に存在します。 個人的には、『そもそも』の部分を疑ったほうが良い気がしますね。 『どうやって密室を作ったのか?』ではなく、『その前提条件は本当に正しかったのか?』……そこから疑ってみることが、真相への近道かもしれません。(ポイント2)フリートークから紡ぎ出した過去第2の事件は、第1の事件の検証や事情聴取が終わった直後に起こりました。剣持のオッサンや金田一くんが耳にした、一連の事件のきっかけとなった人物・青桐岳人(あおぎり たけと)とその家族の悲劇……。 金田一くんは、青桐家の墓に『彼らの名前を刻んだ人物』がいると推理しましたが、犯人の魔の手は止まることなく、桜の木の下で第2の被害者を生んでしまいます。現場の空気が重くなる中、三夜沢(みやざわ)の提案で、メンバーはテーブルを囲んで気さくに話をすることになりました。 そこで話題になったのが『出席番号』の話。みんなが何気なく会話を楽しんでいる中、金田一くんだけは、例えようのない違和感を抱いていました。 笑い声の中に紛れ込んだその『違和感』の正体……それこそが、真相編で明かされる重要なカギだったのです。(ポイント3)完全な密室第3の事件は、なんと部屋の入り口を警察官が警備していた状態で発生しました。 にもかかわらず、被害者はいつの間にか別の部屋へ移動しており、そこで第1の事件そっくりの『密室』が完成していたのです。ここで注目したいのが、第1の事件と第3の事件の違い。 『元々誰の部屋だったか』という違いはもちろんですが……ネタバレにならない範囲で言うなら、『なぜ密室と言えたのか?』という定義の微妙な違い。 実はこの差に気づければ、少なくとも第1の事件のトリックは解けるかもしれません!ですが、第3の事件の密室トリックは一筋縄ではいきません。 解き明かすには、これまでの金田一くんの事件とは違った発想が必要です。 現場に落ちていた『防犯ブザー』の意味、そして既成概念を捨てること。 とにかく、今までのシリーズにない柔軟な発想を大切にして推理してみてください!【3】事件のキーパーソン今回の事件のキーパーソン、それは冬部蒼介(ふゆべ そうすけ)です!彼は作中であまり多くを語りませんが、そもそもこの事件自体が、冬部の存在なしには語れない……それほど物語の中心に位置する人物なんです。『では、冬部が犯人だったのか?』その問いに対する答えがイエスなのかノーなのか……。 彼の抱える秘密も含めて、詳細を知りたい方はぜひ本編を読んで確かめてみてください!【4】まとめ(感想/残った謎/今後に繋がりそうな話)冒頭、ミス研のチーム分けくじ引きで、真壁が美雪ちゃんと同じチームになるために小細工をしていましたよね。 すぐに金田一くんに見破られてしまいましたが、過去の事件では、こういった冒頭の小ネタが事件終盤の謎を解くヒントになることもありました。果たして今回のくじトリックは、伏線になっているのでしょうか……?気になる人物といえば、マスク姿で食事もせず、ただひたすら血吸い桜を眺めていた虎元勝男(とらもと かつお)。 今でこそマスク姿は日常ですが、彼の振る舞いの背景にどんな過去があったのか、想像力を掻き立てられます。第1の事件後、自ら過去を語り始めた2名がいましたが、彼らも後に被害者となってしまいます。 ここで注目したいのが、その時の会話で『ある発言』を聞いた剣持のオッサンが激怒したシーン。 この怒り方は……かつてオッサン自身が容疑者にされた『あの事件』の辛い記憶を思い出していたのかもしれません。ちょっと小ネタですが、現場検証でオッサンに報告していた捜査員。私には『ある俳優さん』に見えて仕方なかったです(笑)。 第3の事件の現場にも登場するんですが、皆さんも『あの人に似てる!』と思ったらぜひコメントください!今回の事件、事情聴取を見返すと『事実と異なる嘘』を故意についてもいる人物がほとんどいないんですよね。自分に不利なことは隠しても、捏造はしていないというか。そしてラスト。真相編はいくつかの段階を経て終わる特殊な構成でした。 伝説の医師・鬼方桜柳の話や、その結末……。 実は私、このあたりの描写に『金田一37歳の事件簿』で金田一くんが『謎を解きたくない』と言い続ける理由、そのヒントが隠されているような気がしました。 この考察については、また別の動画でお話ししますね!