こんにちは!いつもご視聴いただき、ありがとうございます!金田一シリーズの事件ごとの感想動画。今回ピックアップするのは、コチラです!「京都美人華道家」京都にまで支社を構える、まさに“音羽ブラックPR社(笑)”。その京都での企画内容は、2010年代のインバウンド施策らしい雰囲気が色濃く漂っています。そして、やっぱり「金田一くん&まりんちゃん」のコンビに決まってしまうのは必然の流れ。何か仕組まれているのでしょうか!?さらに驚かされるのは、まりんちゃんがフランス語だけでなく中国語まで話せるということ。しかも「分かりますよ」程度ではなく、通訳として通用するレベルなのです。【1】作品のあらすじ金田一くんとまりんちゃんが訪れたのは、舞台となる京都。そこには、音羽ブラックPR社の京都支社があり、やはりクセの強い人物たちが登場します。鶴田支社長と白波部長――この二人の芝居のクオリティがまた、何とも嫌な感じを醸し出しているのです(笑)。さらに登場するのが、フラワーアーティストの妹・京極桜子と、華道家の姉・京極薫子。双子の姉妹として描かれる彼女たちの関係こそ、この事件のもっとも重要な要素のひとつでもあります。【2】登場人物の紹介【3】事件の主なポイント(ポイント1)枯山水に足跡をつけない方法最初の大きなポイントとなるのが、京極家の「枯山水の庭園」です。ここで、いったいどうやって足跡をつけずに第一の事件を実行したのか――という謎が浮かび上がります。ちなみに、この第一の事件における足跡のトリックについては、事件発覚の直後ならともかく、その後に「枯山水を詳しく調査しよう」という流れになった時点で、なぜ誰も気づかなかったのかという疑問も残ります。また、この事件の真犯人がこのトリックとどのように関わっていたのかは、解決編で明らかになるポイントでもあります。最終的には「犯人は、この部分に限っては知らなかったのかもしれない」と考えることもできるのではないでしょうか。(ポイント2)必要な視点は「犯人は誰なのか」ではない?第一の事件からずっと注目すべきポイントは、「犯人は誰か?」というよりも、むしろ登場人物それぞれが「どんなふうに行動したのか」を追っていくことにあるのかもしれません。そういう意味では、事件の時間軸そのものが単純なものではないと解釈することもできます。第一の事件が起こった直後には、黒い影の人物が「これでおわりじゃない」と口にする場面があります。あらためて物語を読み返し、真相を知ったうえで振り返ると、このときそう言っている人物は誰なのか――と強く気になってきます。なぜなら、この黒い影の人物は必ずしも「犯人」とは限らない可能性があるからです。さらに、第一の事件から第二の事件までの間には、金田一くんが関係者に情報を集めるシーンがいくつも描かれます。ところが、それらを丁寧につなぎ合わせていくと、一部に矛盾が見えてくるのです。差し支えない範囲で言えば、結果的に「犯人が語った内容の一部は嘘」だったということ。つまり「どれかのエピソードは事実ではない」と意識しながら読むと、より真相に迫りやすくなります。第二の事件はやや詳細に描写されますが、その中で犯人と交わしたやり取りの一部が伏せられています。そのセリフの空白が埋まれば、第一の事件の全容もおそらく浮かび上がってくるのではないでしょうか。(ポイント3)発言より見た目に注目!この事件では、真犯人が決定的な失言――つまり「犯人にしか知り得ないことをうっかり口走る」という描写はありませんでした。ですが、それ以外の要素に注目していくと、物語の中でふとした“変化”が見えてきます。そこに気づけば、「あ、この人が犯人なのでは?」と思わせる描写を見つけることができるはずです。そんな中で、ほぼ唯一と言ってもよいほど「関係者の発言」が決定的な手がかりになったと、私が考えているのが雁流の何気ない一言。彼が口にした「サイコ」という言葉が、実は重要なキーワードとなっているのです。では、それが一体何を意味しているのか――ここが事件の真相に迫る大きなポイントになっていると感じます。(ちなみに…)リベンジポルノの流出についても触れられますが、ここはあえて深掘りはしないことにします。ぜひ本編を読み進めながら、自分自身でその中に隠された手がかりを掴んでみてください。【4】事件のキーパーソン姉・京極薫子、そして妹・京極桜子――。金田一シリーズにおいて、双子が登場してトリックに関わらなかったことは、ほとんどありません。それだけに、今回も二人の存在は事件の鍵を握っています。桜子がどう行動し、薫子がどう動いたのかという点はもちろん重要ですが、注目したいのは解決編で明らかになる「お互いの思い」です。薫子と桜子、それぞれが相手をどのように思っていたのか。その感情の交錯が、この事件をより深く印象づけているのではないでしょうか。【5】小ネタのコーナーまりんちゃんが「主任のお友達ってどんな人だろ」と口にする場面は、単なる個人的な興味からなのか、それとも高遠とのつながりを匂わせているのか――考えようによっては少し含みのあるセリフにも感じられます。さらに、まりんちゃんがシウマイ弁当を知らなかったという描写も、細かい部分ながら気になるところです。また、金田一くんとまりんちゃんは、一応仕事の話もしていたようで、もし事件が起こらなければ何かイベントを予定していたとのこと。こうした「日常」が垣間見えるシーンも、作品全体の雰囲気を柔らかくしています。京極家の番頭・六波羅護(まもる)という人物の存在も見逃せません。過去作『黒死蝶』には六波羅和馬というキャラクターが登場しており、20年という時間の流れを考えると二人の年齢差はおよそ10歳ほど。果たして何か関係があるのか――つい想像を膨らませてしまいます。さらに、仲働きの浪風千紘と板前の辻森遥が、金田一くん&まりんちゃんと腹を割って話すシーンも印象的です。立場を超えて交わされる「ここだけの話」的なやり取りが、妙にリアルで温かみを感じさせました。先代家元である雁流の兄・清流の時代から、何かしらの因縁があったのではと思わせる描写も散りばめられています。また、金田一くんが離れの浴室に入る場面では、自宅のお風呂を「ユニットバス」と言っていることが判明。やはり美雪ちゃんとは一緒に暮らしていないのだろうか、と読者の想像を掻き立てる一言です。そして極めつけは…、雁流とハエ!!不気味さと象徴性が同居する描写が印象に残ります。第二の事件の被害者が最終的にどうなったのかは、真相編で明かされます。事件の規模自体は異なるものの、「真相の明かされ方」は『雪霊伝説』の第一の事件に近いものを感じました。全体を通して、誰かが何かに怯え、それがすれ違いを生み、結果として悲しい結末へとつながってしまった事件だったのだと強く感じます。