今回のテーマは「いつき陽介まとめ【金田一シリーズ人物まとめ】」です。 金田一ファンの皆さん! 突然ですが「いつき陽介」というキャラクター、どんなシーンが印象的だったでしょうか? 過去の登場シーンを振り返る限りでは、 「事件の真相を突き止めるような推理キャラではないけれど、情報収集の部分では、時に警視庁でもできないような調査や取材をこなしてくれる」 という部分で、金田一くんからも全幅の信頼を置かれているキャラの1人ですよね? 今回の動画は、その「いつき陽介」というキャラクターについて考える動画にしたいと思います。 シリーズ初期から登場し、何度も金田一くんの推理を助けてくれた、いつきさんにスポットを当てて、過去の情報の整理をしたり、いつきさんに関して残っている謎を考えてみます。 大まかなキーワードとしては、こんな感じです。「駆け出しライターの頃は●●で苦労していた?」 「実の娘のように育ててきた都築瑞穂との時間」 「天草財宝伝説の悲劇が起こらなければ、最上葉月と再びやり直すことはできたのか?」 「取引先や仕事仲間からの信頼度は、めっちゃ●●?」 「過去の描写からいつき陽介の年収を推理!」なお、ここから先は、いつき陽介の登場シーンにまつわるネタバレが含まれていますのでご注意ください。【1】いつき陽介の登場回まず、いつきさんの情報をザックリとご紹介します。いつき陽介(本名・樹村信介)は、金田一少年の事件簿の世界において32歳。 金田一37歳の事件簿では、52歳の姿で再登場を果たしていました。 金田一くんとの初対面は、悲恋湖伝説の事件でのこと。 名刺の肩書きによると「フリーライター」を名乗っており、他にも作中では「ルポライター」「ジャーナリスト」と言われることもありました。次に、いつき陽介の登場シーンを振り返ってみましょう。 ざっと挙げるだけで、コレだけの事件があります。■悲恋湖伝説 ■金田一少年の●人 ■怪盗紳士(途中のみ/波照間島で和泉宣彦について取材) ■黒死蝶 ■速水玲香誘拐 ■天草財宝伝説 ■露西亜人形 ■金田一少年の決死行 ■蟻地獄壕 ■吸血桜(ラストのみ/冬部蒼介の件を取材) ■なぜ暖炉は燃えていたか? ■30th怪盗紳士編 ■函館異人館ホテル金田一ファンの皆さんの中で 「ほかにも、この事件のこういうシーンに登場しているよ!」 というものを見つけていただきましたら、コメントいただけるとありがたいです。なお。 ドラマ版でいつき陽介の役を演じた役者さんは、2名います。 1人目は、堂本剛くん主演の初代ドラマでの、利重剛(りじゅう・ごう)さん。 そして2人目は、道枝駿佑くん主演の5代目ドラマでの、渡辺大(わたなべ・だい)さんです。では。次のパートからは、いつきさんに関する情報を整理したものをご紹介していきます。【2】年表/いつき陽介の歴史を振り返るここからは、いつき陽介(本名・樹村信介)というキャラクターの半生を振り返っていきましょう。 基本的には、 「過去の登場回で、こういう描写がありました」 というお話をメインにするものではありません。 「過去の登場回で、いつき陽介自身の人生に、どんな出来事があったと話していたか?」 あるいは、 「周囲のキャラクターは、いつき陽介について、どんなふうに話していたか?」 こちらに重点を置いたお話です。 いつき陽介の「年表」として、彼の歴史を振り返っていきましょう! 主なポイントとしては、こちらです。 それぞれの描写を振り返る限りでの、いつき陽介自身のバロメーターのようなものを、大まかなグラフで表現してみます。(1)駆け出しライター時代 (2)27歳ころ (3)29歳ころ (4)31歳ころ (5)32歳/金田一少年の事件簿での出来事 (6)52歳/金田一37歳の事件簿での出来事では、順に振り返ります。(1)駆け出しライター時代まずは、ルポライター/フリーライターを名乗るいつき陽介の「駆け出し」時代を振り返ってみましょう。■ 最初にピックアップするのは、「金田一少年の●人」での出来事です。■ いつき陽介はノンフィクション作家・橘五柳と複数回、顔を合わせていたようで、橘いわくいつきは「ニヤけた男」だったとのこと。■ いつき本人によれば、ライターとして駆け出しの頃に橘に世話になり、資料集めの手伝いなどで橘の別荘にも足を運んでいたといいます。■ 橘が「ニヤけた男」と評し、いつきが「世話になった」と語っているあたり、想像の範囲ではありますが、いつき陽介が橘の機嫌を取りながらライターとして成長するきっかけを掴もうとしていたのでは、とも考えられます。■ また、時期は不明ながら、「駆け出しライター時代」、あるいは後述する27歳ころの出来事と思われるエピソードの中に、いくつかの「ボンビーなエピソード」も残されています。■ 例えば「天草財宝伝説●人事件」では、原稿料を削られて食生活にも困るほどだったと、いつき陽介自身が語っていました。■ それを気にかけた週刊ケンタイの編集者・和田守男から鰻(ウナギ)を奢ってもらったというエピソードも触れられており、いつきのセリフによると、和田はわざわざ経費にするフリをしながら自腹で奢ってくれたのだといいます。■ さらに、短編「なぜ暖炉は燃えていたか?」にも、駆け出し時代を示す少し気になる描写がありました。■ この事件の少し前に亡くなった社長・野間口という人物と取引があり、いつき本人いわく野間口にも駆け出しライター時代に世話になったとのこと。■ また、野間口の愛人だという花都千冬(はなと・ちふゆ)から依頼を受ける形で、いつき陽介は金田一くんたちを伴い、野間口社長の遺産相続にまつわる親族会議の場へ訪れています。ここまでが、時期は不定ながらも「駆け出しライターの頃」とされる、いつき陽介にまつわる描写です。では、そこからどのような出来事を経て、金田一くんと出会い、その後の数々の事件に関わっていくことになるのでしょうか?次のポイントは、「金田一少年の事件簿」の世界から5年前——いつき陽介が27歳ころの出来事です。(2)27歳ころ■ 次にピックアップするのは、「金田一少年の●人」からの出来事です。■ 橘五柳の屋敷の使用人で、双子の妹にあたる花村葵(あおい)が、金田一くんを自宅に一時的に匿うシーンがありました。■ 匿った理由について葵は「犯人ではないと、いつきさんが言っていたから」と話しており、この描写からは葵がいつき陽介に対して大きな信頼を寄せていることが伝わってきます。■ 「金田一少年の●人」の5年ほど前に花村姉妹はいつき陽介と知り合ったといい、その中では葵が誤って捨ててしまった資料の件で、いつき陽介が葵の身代わりになってシバかれたこともあったといいます。■ そんないつき陽介、27歳の頃の出来事。■「金田一少年の事件簿」の世界から5年前の出来事として、意外なところで時系列が繋がる可能性があります。■ それが……天草財宝伝説●人事件です!■ この事件ではいつき陽介の過去が大きく明かされますが、天草へ向かう前にも、細かいながら「ん?」と思わせる描写がありました。■ それが、冒頭でいつき陽介が金田一くんの家で松茸ご飯を食べるシーンです。■ このシーンでいつき陽介は、都築瑞穂の存在をほのめかしつつ、要するに「なかなか裕福な暮らしはできない」と、本当かどうか分からない話をしていました。■ ただ、その話が事実だとすれば、この時点でいつき陽介が松茸ご飯を食べるのは「5年ぶり」の出来事だということになります。■ つまり、前回いつき陽介が松茸ご飯を食べたのは27歳の頃——例えば、鰻を奢ってくれた和田が別の日に松茸ご飯も奢ってくれていたのか、など想像は尽きません。■ いずれにしても、この27歳ころまでのいつき陽介は、日々の生活を送るためにさまざまな仕事をこなしながら、何とか収入を得ていたと考えられるのではないでしょうか。さて、この後からは、いつき陽介が「金田一少年の事件簿」のいくつかの事件にまつわる、前段階的な出来事に関わる様子がいくつか描かれてきます。次のポイントは、29歳の頃。そちらの様子を見てみましょう。(3)29歳ころ■ 29歳当時のいつき陽介に関する情報は、ほぼこの一点に集約されます。■ それが……オリエンタル号の沈没事故です!■ 悲恋湖伝説の事件が起こる3年前の5月ころ、三積ヶ浦(みせきがうら)でオリエンタル号がタンカーと衝突した際、いつき陽介は取材のためオリエンタル号の処女航海に乗り込んでいたといいます。■ ところが、悲恋湖の事件で描かれたように、オリエンタル号は沈没。いつき陽介にとって、それがトラウマとして刷り込まれることになったのかもしれません。■ その様子を描いていると考えられるのが、蟻地獄壕の事件での描写です。■ 蟻地獄壕の事件でのいつき陽介の衣装の色は、本人いわく「どん暗い青」。そして馬江田いわく、その色は「トラウマや潜在的な願望の現れ」(「金田一少年の事件簿 蟻地獄壕●人事件」より)だといいます。■ これに対していつき陽介本人も、悲恋湖の事件のことを思い出し、納得している様子でした。■ さらに、時期は不明ながら悲恋湖伝説より前、写真週刊誌の記者をしていたこともあったといい、そこでジェイソンと呼ばれた人物を取材したことがあると語っていました。さあ、どんどん進みましょう!次は「金田一少年の事件簿」が始まる前、およそ1年ほどの範囲にまとめられる出来事です。こちらはまとめて「31歳ころ」としてご紹介します。(4)31歳ころ■ 鍵になるのは「天草財宝伝説●人事件」の描写です。■ いつき陽介本人いわく、最上葉月とは佐々成政の財宝発掘ツアーの「ずっと前」から付き合いがあったといいます。■ また、和田守男や八木沢亮など天草財宝伝説の登場人物たちとは、佐々成政の財宝発掘ツアー以来、1年ぶり2度目の顔合わせでした。■ 天草財宝伝説のストーリー内でも触れられていた「白髪鬼」のきっかけとなった人物・竜崎三郎にまつわる落盤事故の現場に、いつき陽介も居合わせていたといいます。■ ちなみに最上いわく、佐々成政の財宝発掘ツアーのメンバーに彼女を加えたのは、いつき陽介の尽力によるものだったとのこと。※最上葉月については、この動画の後半あたりで詳しくお話しする予定です!■ また「金田一少年の決死行」に関しては、事件の3ヶ月ほど前に、あるアクションがありました。■ 相手は「金田一少年の決死行」の登場人物で、香港の日本語新聞社に勤める江健一(ジャン・ジェンイー)です。■ 2人は事件の3ヶ月前に知り合っており、いつき陽介はマスクマンに関する情報を江から得ていました。■ 時期は不明ながら、蟻地獄壕●人事件ではいつき陽介が実験モニターとして金田一くんや美雪ちゃんを誘っていたほか、不登校児の取材をきっかけに知り合った高校生・司吉里子(つかさ・きりこ)にも声をかけて誘っていました。■ 不登校時の取材部分は詳しく描かれていませんが、いつき陽介と過去に関わりのあった人物として、司に関する情報もここに留めておきたいと思います。(5)32歳/金田一少年の事件簿での出来事さぁ、ここで「金田一少年の事件簿」の世界である、いつき陽介32歳時点の出来事にも触れておきます。 とは言っても、今回の動画は、金田一少年の事件簿での登場シーンをまとめるというより、 「いつき陽介というキャラクターの歴史や重要人物を軸に考える」 というものなので、ここでは少なめにしておきましょう。 32歳時点のいつき陽介の情報としては、この1つのみとしておきます。 それが 「都築瑞穂を引き取って育てることにした決断」 です。 「金田一少年の●人」の事件の後、世話になった先輩であり、事件の犯人でもあるTVディレクター・都築哲雄の娘である、都築瑞穂を引き取って育てることを決意しました。 その後の描写は、作中でもたびたび描かれてきたことがありましたね。 都築瑞穂に関しては、この後もう少し詳しく掘り下げてみましょう。(6)52歳/金田一37歳の事件簿での出来事そして、話は20年後「金田一37歳の事件簿」での描写に移ります。 いつき陽介の「金田一37歳の事件簿」での初登場は、函館異人館ホテルでのことでした。 いつき陽介は、函館異人館ホテルに仕事で訪れており、エレベーターに足を挟んで強引に乗り込んできたところで、すでにエレベーターに乗っていた金田一くんと再会しましたね。 この時点でも、彼の肩書は「フリーライター」でした。さて。ここまで、いつき陽介というキャラクターの人となりや、時系列を追いかけることで見えてくる情報について考えてみました。 では。 ここからは、いつき陽介というキャラクターに大きく関わる、あの2人のキャラクターについても「重要人物」ということでピックアップして考えてみましょう。【3】重要人物その1:都築瑞穂いつき陽介を語る上で欠かせない重要人物。 2人いるうち1人目のキャラクターは、いつき陽介の先輩ディレクターの都築哲雄の娘・都築瑞穂です。 先ほどの通りいつき陽介は「金田一少年の●人」の犯人・都築哲雄の娘・瑞穂を引き取って育てることを決意しました。 その後に関しても、瑞穂は何度か登場を果たしています。壁に掛けられた絵の画用紙に書かれていたのは…■ まずは「怪盗紳士の●人」にて。■ このエピソードでのいつき陽介の登場といえば、あの「波照間島への朝イチフライト依頼」のシーンです。■「金田一シリーズ最大クラスの無茶振り」を受けたその時、いつき陽介の自宅の壁には、瑞穂が描いたと思われるいつき陽介の似顔絵が飾られていました。■ 画用紙に書かれている文字をじっくり見てみると……「つづきみづほ」と読めます。マンションの表札の表記■ 一方、今度は「黒死蝶●人事件」での話です。■ 怪盗紳士の事件の当時は画用紙に「つづきみづほ」と読める文字が書かれていましたが、黒死蝶の冒頭に登場するマンションの表札には「樹村信介」という名前の下に「瑞穂」とだけ記されており、この頃には「都築瑞穂」から「樹村瑞穂」に名前が変わっている可能性が考えられます。■ あるいはそうでないとすれば、苗字はあくまで「都築」のままで、表札には便宜上、下の名前の「瑞穂」だけを書いているのかもしれません。その後、学校へ■ また、瑞穂については、育ての親であるいつき陽介が口頭で語るシーンもいくつかあります。■ 「金田一少年の決死行」後のグランドフィナーレで金田一くんがカンパを集めに来たシーンでは、瑞穂の様子は良好で、この頃は学校にも通えているとのことでした。大人になった瑞穂がいつき陽介に勧めているもの■ そこから20年。■ 「函館異人館ホテル」で再会したいつき陽介の話によると、当時10歳だった瑞穂はすでに30歳に成長しており、結婚して子供もいるのだといいます。■ 自分の娘のように育ててきた瑞穂が結婚するというのは、いつき陽介にとっても感慨深いものがあったのではないでしょうか。そして、亡くなった先輩・都築哲雄にも、良い報告ができたのでは、とも思います。■ ただ、「金田一37歳の事件簿」の頃の瑞穂からは「禁煙しろ」と言われているようで、いつき陽介は普段、禁煙タバコを咥えているようでした。はい、都築瑞穂に関する情報はこのあたりです。ところで、もう1人「このキャラクターなしにいつき陽介を語れない」という人物がいるはずです。次は、その人についてのお話です。【4】重要人物その2:最上葉月 ■ 「天草財宝伝説●人事件」でのいつき陽介本人の話によると、最上葉月とは佐々成政の財宝発掘ツアーの「ずっと前」から付き合っていたといいます。■ 2人は結婚まで考える仲だったといい、財宝発掘ツアーの後に喧嘩別れしたとのことですが、最上の反応からして、いつき陽介自身もやり直せるのではという可能性を感じていた様子でした。■ ところが……財宝探索の最中、いつき陽介が目を離した隙に、最上は犯人の手に落ちてしまいます。■ 「天草財宝伝説●人事件」でいつき陽介は当初、最上葉月のことを「クソ生意気な女」と言いつつも、かつて恋人関係だったことをのちに明かしていました。■ また、最上本人は「FROM S.K」と刻まれた腕時計を持っていました。本名「樹村信介」であるいつき陽介のものかどうかは明言されていませんが、過去の交際の事実を踏まえると、いつきが贈ったものをまだ持ち続けていた可能性は十分考えられるのではないでしょうか。■ 「クソ生意気な女」というセリフは、アニメ版でいつき陽介の声を担当する平田広明さんが、同じく声優を務めるワンピースのサンジとして「言いそうだけど絶対言わなそうなセリフ」とも言えます。■ それでも、最上が犯人の1人として疑われた際には、地元県警の刑事に対して「ジャーナリストとして記事にする」と意気込んで牽制し、最上をしっかり守っていました。その後、第3の事件の目撃前、最上と2人で明け方の海を眺めるシーンでは「おまえとこーしてまた会えたわけだからよ」(金田一少年の事件簿「天草財宝伝説●人事件」より)と、再会できた喜びを本心として明かしていました。さて。最上葉月は残念ながら犯人の手に落ちてしまいましたが、最上が持っていたあの時計の「FROM S.K」が、いつき陽介からのプレゼントであることを意味しているとしたら…? その場合は、プレゼントを捨てずに持っていたことになるので、読者の心情としては、 「もし天草財宝伝説の悲劇が起こらなければ、いつき陽介と最上葉月は再び結ばれたのでは…?」 という思いが、あるのではないでしょうか? はい。 次は、いつき陽介の「ライターとしての仕事」の部分を見てみましょう。 彼はライターとして、どんな活躍をしてきたのでしょうか? その部分を詳しく読んでいくと、その豪快で大胆な性格の一方で、仕事で関わる人たちを、心の中ではとても大切に思ってきたのではないかという可能性がうかがえるかと思います。 その部分を、少しずつ見ていきましょう。【5】取引先と仕事のスキル初登場の「悲恋湖伝説」の事件の中では、その横暴な態度を金田一くんに指摘されるシーンがあったものの、 「自分は1人でも生き残る自信がある」 という趣旨で豪語していた、いつき陽介。 彼は、金田一くんと1対1の事情聴取のシーンでは 「他人を蹴落とさないと、自分が蹴落とされる」 という趣旨の発言で、ライターとしての業界の厳しさを語っていましたね。 まずはそんな、いつき陽介の取引先を、過去のシーンから振り返ってみましょう。 こちらが、いつき陽介の取引先として、過去に登場した事業所や裁量労働者、フリーランスの可能性があるキャラクターの一覧です。(1)音羽出版橘五柳の暗号解読ゲームで金田一くんに協力をあおぎたがってた鴨下あきらが勤務。(2)飛躍社橘五柳の暗号解読ゲームに参加していた大村紺を社長とする企業。(3)カメラマン・針生清典過去に取引があり、いつき陽介の8歳年上ながら「あんた」「お前」と呼ばれており、お互いタメグチで話していた。 針生からいつき陽介に対しては「口の減らねえ奴」と言っていた。(4)カメラマン・六波羅和馬金沢市の斑目家の屋敷で再会。かつて一緒に仕事をしたことがあったという。 1歳年下のいつき陽介に対して、お互い呼び捨て・タメグチで話をしていた。(5)週刊ケンタイ和田守男が勤務していた企業。 3歳年下のいつき陽介からは「和田ちゃん」と呼ばれて、やはりタメグチで話していたものの、和田から年下のいつき陽介に対しては、敬語混じりで話をしていた。(6)文芸常談宝田光二が勤務していた企業。 なお、いつき陽介は露西亜館には行かず、ホームページから「金田一はじめ探偵事務所」にお問い合わせのメールを送った以外は、事件後に東京に戻ってきた金田一くん達にカツ丼を奢ってあげたのみだった。 なお、宝田が亡くなった後も、文芸常談とのやりとりはあったようで、山之内恒生の「代理人」という人物から文芸常談の編集部宛に届いた、山之内の「遺作」の原稿を受け取るなどしていた。(7)常談社「金田一少年の決死行」のグランドフィナーレで金田一くんが旅の資金をカンパしてもらうシーンにおいて、いつき陽介がいたオフィスが「常談社」と呼ばれる会社だった。 明言はされていないながらも、自身のデスクと思われる場所で勤務しているような描写があった。 いつき陽介は当初フリーライターという肩書きだったが、この描写からは「限定的・部分的ながらも取引先に出勤する契約」の類を結んでいるのではと想像してしまう。(8)西東大学教授・馬江田準樹いつき陽介いわく、元々の知り合いであり「実験モニター」の話をもちかけてきた。(9)徳さん「金田一37歳の事件簿」における函館異人館ホテルの事件の動機にまつわる情報を、いつき陽介に提供した人物。 この人物といつき陽介が「金田一少年の事件簿」の頃から取引があったかは明らかにされていない。 さて。 これらの取引先をはじめ、いつき陽介の仕事に関する部分を探って行った時、私は2種類のポイントに行きつきました。 1つ目が、 「仕事仲間からの絶大な信頼」 そして2つ目は、 「ライターとしての確かな情報力」 これらです。(1)仕事仲間からの絶大な信頼例えば「仕事仲間からの絶大な信頼」に関して。 「金田一少年の●人」では、金田一くんが警察に捕まってしまう訳ですが、その後にも 「金田一は、こんなことをするような人間ではない!」 と真っ先に声をあげ、金田一くんをバックアップする体制をとっていたのが、他ならぬいつき陽介でした。 そして、その依頼に針生や野中たちが応じたあたり、いつき陽介がそれまでに、仕事において大きな信頼を得ていたことを想像させてくれます。 また「天草財宝伝説●人事件」に関しても見てみましょう。 この事件でいつき陽介から金田一くん達を紹介してもらった和田に関しては当初、金田一くんの推理力を不審がっていたような描写がありましたよね? でも、いつき陽介が「大丈夫」という趣旨の発言をしたところ 「いつきさんがそこまで言うなら」(金田一少年の事件簿「天草財宝伝説●人事件」より) と納得していました。(2)ライターとしての確かな情報力次に「ライターとしての確かな情報力」に関しても、振り返ってみましょう。 まずは「怪盗紳士の●人」からです。 この事件でのいつき陽介といえば、ご存知 「南十字星を日本で唯一見られるという島・波照間島への朝イチフライト」 が印象強いですよね? 彼は波照間島へのフライト後に、蒲生邸に電話をかけて「ちっこい島で人の出入りを調べるにゃ港とタクシー会社を押さえればだいたいのコトは分かるんだ」(金田一少年の事件簿「怪盗紳士の●人」より)と豪語しており、自らを「ベテランライター」と称していました。ところで、ここでの突然のフライト費用や出張の日当は、警察から経費として支払われたのでしょうか?また「吸血桜●人事件」では、ラストのみの登場ながら、この事件の被害者・冬部蒼介の件を取材するシーンがありました。事件の後、犯人・葉崎栞を引き取った育ての母親のもとへ、セリフはないながらもいつき陽介が取材に向かう描写がありましたね。そこでの内容によると、葉崎の母親は、冬部蒼介と思われる人物がある時期から葉崎家に相当な金額の仕送りをしていたことを明かしていたのです。いつき陽介の情報収集力を支えているのは、彼自身のスキルだけでなく、周囲の人脈も大きく関係しているのかもしれません。例えば「金田一37歳の事件簿」の「函館異人館ホテル」では、いつき陽介は金田一くんから、事件後に犯人・岡倉純の犯行の真意や周辺情報を探るよう頼まれていました。その一環として、岡倉の恋人で長野県内の病院に入院していた矢吹碧と会ってきたといいます。ただ、そこに辿り着くまでには相当な苦労があった様子。天才脚本家・三多村匠のギャラの振込先からヒントを探ったり、面識のある先輩ライター「徳(とく)さん」から情報を聞き出したりと、自身のスキルと人脈を総動員して何とか辿り着いたようでした。また、いつき陽介といえば豪快な印象を受ける描写が多いですが、実は丁寧で細やかな配慮ができる人物なのでは、と想像させるシーンもあります。例えば「露西亜人形●人事件」では、文芸常談(ぶんげいじょうだん)編集者の宝田光二を金田一くんたちに紹介する際、佐木くんが開設した「金田一はじめ探偵事務所」のホームページに問い合わせを送っていました。直接、金田一くんに接触することもできたはずで、実際にホームページ開設前の黒死蝶の事件では、「例の話」を持ちかけるために金田一くんへ直接会いに行っていましたよね。ホームページ経由での依頼といえば、「金田一少年の決死行」でも同様でした。このときもいつき陽介はホームページを通じて金田一くんに依頼を送ってきましたよね。この描写からすると、いつき陽介という人物は仕事柄、有名人や作家などへの連絡において「事務所を通して」「マネージャーを通して」といった手順を忠実に守る性格なのかもしれません。いかがでしょうか?また「金田一少年の決死行」の冒頭では、段取りの良さも垣間見えていましたね。新聞広告でマジシャン「マスクマン」の姿を目にし、金田一くんたちを香港ツアーへ誘ってきたのはいつき陽介でした。しかも金田一くんが正式に「行く」と返事をする前に、自分自身と金田一くん、美雪ちゃんの3人分をすでに申し込んでいたのです。さすがに佐木くんの分はまだだったようですが。さらに同作のグランドフィナーレでは、いつき陽介が「常談社」というオフィスで、自身のデスクと思われる場所で勤務しているような描写がありました。当初「フリーライター」という肩書きだったいつき陽介ですが、取材先や自宅でも仕事ができる立場であることを踏まえると、この描写からは「部分的に取引先へ出勤する契約」を結んでいるのでは、と想像してしまいますよね。続いては、いつき陽介の「年収」についてです。さすがに過去の描写だけでは「年収●●万円!」といった断定的な言い方はできません。ただ、世間一般の32歳の社会人と比べて高めなのか低めなのかを、大まかに推し量ることはできるかもしれません。それが、次のパートでのお話です。【6】いつき陽介はかなりの高年収!?「悲恋湖伝説●人事件」では、自身のことを「三文ライター」と呼んでいたいつき陽介。彼は事件の出来事をネタに小説を書きたいという考えを持っており、夫・香山三郎を失った香山聖子にインタビューを試みていました。ところが、悲恋湖の事件の後、犯人・遠野英治とその恋人・小泉蛍子が実の兄妹であることを突き止めたこともあって、悲恋湖での出来事を小説にすることを断念したといいます。「悲恋湖での出来事を、小説にすることを、断念した……?」「小説にすることは、断念した……?」「では?」「小説以外の手段で、悲恋湖での出来事について何かを書くことは、断念しなかった……?」そんな可能性は、考えられないでしょうか?そういう視点で見た場合、「悲恋湖伝説」でもしやと思われていたことを、やはり実際に行っていた可能性が考えられると思うのです。それが——「事件を記事にして、自らの収入を得ること!」つまり小説ではなく、「事実として、こういうことがありました」という報道という形です。綾瀬の事件では、大人になったフミちゃんが似たような形で小説を書いていたと思わせる描写がありましたね。いつき陽介に関しては、「金田一少年の事件簿」の世界で、すでに事件のことを新聞社や出版社に話していたのでしょうか? それを思わせる描写が「蟻地獄壕●人事件」の中にありました。冒頭の、ふくろうカフェに金田一くんや美雪ちゃんを誘ったシーン。そこでいつき陽介は、「金田一くんのおかげで事件のことを記事にできて潤っている」という趣旨の発言をしていたのです!「金田一少年の●人」では、いつき陽介が都築たちを自身のマンションに集める描写があり、その自宅はかなり広い部屋を想像させます。複数名が座れるソファが描かれていたり、少なくとも大人5人が入れる部屋を自宅に持っていたりするあたりからして、フリーライターとして相当な所得を得ていたことが伺えます。もしかすると、悲恋湖の事件の出来事を「小説にはしない」と言いつつ、別の形で事件について書き、原稿料を得ていた可能性はないでしょうか……?ちなみに、運転免許に関しては、少なくとも原付免許およびバイクの運転免許を持っていることは確定です。「金田一少年の●人」では、例のビデオの受け渡しでの「あれ?スピード違反でしたか?」のシーンが印象的ですよね。また同じ事件内では、バイクで美雪ちゃんの自宅近くへやってきた描写もありました。【7】いつき陽介の気になる描写最後のパートとして、じっくり考察するまでではないにしても「これは無視できないよね?」というポイントを、一つひとつ見ていきましょう。まずは、悲恋湖伝説の事件から。ズバリ——「河西さゆりと、コテージで何をしていた?」アリバイ検証のシーンで、いつき陽介は女子高生の河西と一緒にいたことを関係者たちの前で明かしていました。河西自身も嫌な顔はしつつも、否定はしていませんでした。まぁ、アリバイ検証ですから、否定すれば河西の損にもなりますしね。この件は今後も「永遠の謎」かもしれませんが、最上葉月以外でいつき陽介の交際関係を想像させる、限られたシーンの一つと言えるかもしれません。次に、悲恋湖伝説の事件からもう一つ。それが——本名「樹村」表記のタオルの件です。このタオルの記述によって本名「樹村信介」が明かされるわけですが、注目したいのは書かれていた名前の文字のサイズです。詳細はコミックスでご確認いただくしかありませんが、30歳を超えた大人が持ち物に名前を書くこと自体、個人的には少し「珍しさ」を感じてしまいました。「そういう人もいるでしょ?」というご意見ももっともです。ただ、いつき陽介はどちらかというと几帳面というより大雑把な面が目立ちます。仕事では細やかな配慮ができる人物のようですが、旅に持っていくタオルという「無くしてしまう可能性も、汚してしまう可能性もある物」に、わりと大きな字で名前を書いていたことが、個人的に引っかかりました。これはあくまで私の予想に過ぎませんが、この「樹村」と書かれたタオル——もしかして、「最上葉月との婚約記念に作ったタオル」だったりして……?例えば自分で使う用ではなく、内祝いとして身内や近しい取引先への記念品として作ったものの、最上との結婚自体がなくなって配る必要もなくなってしまった。そこでいつき陽介は、そのタオルを悲恋湖伝説の事件に「消耗品にしても良い物」として持ってきた——そんな可能性は、考えられないでしょうか?続いて気になるのが、蟻地獄壕の事件でのことです。それは——「いつき陽介も、高遠遙一に目をつけられている人物の一人なのでは?」という点です。蟻地獄壕の事件では、いつき陽介が馬江田教授から話を聞いた結果、「いつき陽介を巻き込んで実験モニターを集めさせたことも、犯人や地獄の傀儡師・高遠遙一には織り込み済みだった」と解釈できる描写があったかと思います。蟻地獄壕の犯人・舞谷かえでがいつき陽介と元々の知り合いだったという描写は見当たりません。となると、いつき陽介に目をつけていたのは、舞谷を支援していた高遠だと考えられます。高遠がいつき陽介を気にかけている理由は何なのか? もしかしたら高遠は、いつき陽介をはじめとするさまざまな人物やその人間関係を利用して、永遠のライバル・金田一くんを追い詰める算段だったのかもしれません。そして「金田一37歳の事件簿」コミックス第13巻より前の時点での気になるポイントも挙げておきます。それが、この時点で唯一のいつき陽介登場エピソードである「函館異人館ホテル」についてです。金田一くんが「もう謎を解きたくない」という趣旨の発言をしたことに、意外だといった反応を見せていたいつき陽介。「玲香ちゃんに関する出来事に、居合わせていなかったのかな?」という程度の想像をするのみですが、その玲香ちゃんに関して、少し気になる描写がありました。函館異人館ホテルで事件が起きた際、金田一くんは客席に玲香ちゃんがいたことに気づき、いつき陽介を通じて「自分の携帯に連絡してほしい」と伝えるよう頼んでいました。その後、金田一くんは玲香ちゃんと待ち合わせ、あの「函館の夜」のシーンへと続くわけですね。金田一くんたちの世界で人気アイドルだった速水玲香ちゃんですから、いつき陽介が玲香ちゃんの顔を知っていたのは自然なことでしょう。20年後も、その面影を頼りに探し出すことはできたかもしれません。でも——玲香ちゃんの側は、いつき陽介の顔と名前が一致していたのでしょうか?そう考えると、いつき陽介と速水玲香が過去に直接顔を合わせたシーンがあったのかどうか、気になってきます。いつき陽介の登場エピソードの中で、玲香ちゃんも登場した事件を振り返ってみましょう。「速水玲香誘拐」の事件では、いつき陽介は金田一くんや美雪ちゃんとは接触していましたが、入院中の玲香ちゃん本人は面会謝絶だったはずです。「金田一少年の決死行」では、いつき陽介が金田一くんの無実を晴らすために動く一方、玲香ちゃんは一部のシーンに登場したのみでした。ところが——「金田一少年の事件簿30th」で描かれた怪盗紳士編では、玲香ちゃんも出演する絵画のイベントに、いつき陽介も居合わせていました。この事件での玲香ちゃんの一部は「怪盗紳士による変装」ですが、いつき陽介と会うシーンの玲香ちゃんが本物だとするならば、「速水玲香がいつき陽介の顔と名前を一致させるイベント」は、この時点までに成立していたと考えられます。もっとも、そうでなかったとしても、函館異人館ホテルの事件で「玲香ちゃんですよね?いつき陽介です!金田一の携帯に連絡してあげてください」と伝えるだけで、用事は足りるとは思いますけど。