金田一シリーズの事件ごとの感想動画。 今回ピックアップするのは、コチラです!「魔神遺跡殺人事件」【1】作品のあらすじ物語の始まりは、金田一くんの最悪な失態から。 偶然の事故とはいえ、なんとあの明智警視の愛車・ベンツを凹ませてしまったんです!(よりによって一番怒らせてはいけない相手の車を……)莫大な修理代を稼ぐためにバイトを紹介してくれたのは、1学年先輩の宗像さつき(むなかた さつき)。 その条件は『日給2万円・交通費別途・宿泊場所も提供』という超高待遇! 内容は、宗像の実家がある出雲での『遺跡発掘』でした。美雪ちゃんと佐木くんもついてきましたが、元々の依頼主である宗像の母親・宗像今日子(きょうこ)は、なぜかベールで顔を隠しており、なんとも謎めいた存在だったのです。【2】事件の主なポイント今回のバイト、単なる遺跡発掘ではありませんでした。 実は宗像のお父さんは、1年前に発掘中の土砂崩れで亡くなっており、今回の魔陣村(まじんむら)への訪問は、その一周忌の弔いと、遺志を継いで発掘を再開するという意味があったんです。舞台となる村には3つの奇妙な館があります。 『宝玉(ほうぎょく)の館』、『矛(ほこ)の館』、そして宗像の実家である『七鏡(ななかがみ)の館』。 それぞれの館には、カッと目を見開いた鳥のような姿の神様『凶鳥の命(マガドリノミコト)』の像が祀られていました。金田一くんたちが訪れた時、七鏡の館には今回の発掘メンバーが集結していました。 そこで東城大学教授の国守秋比古(くにもり あきひこ)から説明されたイベントの目的……それは、村のどこかに眠る4つの『神具(じんぐ)』を探し出すこと。しかし、それは単なるお宝ではありません。 凶鳥の命に捧げられた、恐ろしい『呪われた魔神具』だったのです……。(ポイント1)石室の密室トリック第1の事件の舞台となったのが、『凶鳥の座(マガドリのざ)』と呼ばれる石の部屋です。 ここには扉と取っ手がついているんですが、1人では到底開けられない重さ。 つまり、開けるには必ずカギが必要という特殊な場所なんです。ただし、一つだけ例外的な構造があって……人の首が通るくらいの大きさの『穴』が開いているんですよね。この穴を利用した蘇我の悪趣味なイタズラによって、金田一くんは『とんでもないもの』でボウリングをするハメになってしまいました……。 一見ただの不運なホラーシーンですが、ミステリー視点で見ると『この部屋で何ができて、何ができないか』という情報が詰まった重要な描写でもあったんです。さて、第1の事件のポイントは大きく分けて2つ! 1つ目は、『なぜ被害者が石室内で発見されたのか?』。 そして2つ目は、『犯人はどうやってカギを使わずに、あの重い鏡岩の扉を開けたのか?』。物理的に不可能に見えるこの状況、どう崩すかが鍵になります!(ポイント2)ガス漏れ事故がもたらした偶然マガドリの座での作業を終え、お風呂から上がってさっぱりした金田一くんたちを待ち受けていたのは……なんと七鏡の館の『ガス漏れ』騒ぎでした!実はこのプロパンガスが漏れたというトラブル、後から振り返ると2つの重要な意味があったように思います。 1つ目は、『ガス漏れの対応をしたことによって、結果的にある事実が分かってしまった』ということ。 そして2つ目は、『なぜガス漏れが起こったのか』という、その背景事情ですね。騒ぎが落ち着いた少し後、金田一くんが小腹を満たそうとガスコンロと格闘していた時のことです。 ふと外を見ると、マガドリの座にカラスの大群が集まっているのを発見します。 嫌な予感がしたのとほぼ同時に、館の中から『ある人物』の姿が消えていることに気づく……。これこそが、不気味な魔神遺跡における、第1の事件の幕開けだったのです。(ポイント3)ダイイングメッセージの着眼点第3の事件は、これまでとは違い『七鏡の館』の中で発生しました。 この事件のポイントは、主に2つあります。1つ目は、第2の事件とほぼ同じタイミングで『館内の鏡がすべて割られていた』ということ。 そして2つ目が、被害者が最期に握りしめていた『2枚の日めくりカレンダー』です。金田一くんは、これを即座にダイイングメッセージだと直感します。 とはいえ、最初は意味がさっぱり分かりませんでした。しかし、その少し後に起きた『ある偶然の出来事』をきっかけに、『逆転の発想』へと辿り着き、メッセージの真意を理解するんです!また、この謎を解く上で欠かせないのが、七鏡の館の壁にかけられていた『館の図面』。 この図面をよーく見ることで、ある物事の真相……つまり建物のトリックには辿り着けます。ただ、それが犯人を特定する決定打になるのかどうか? そこはぜひ本編でハラハラしながら確かめてください。そして第3の事件の後、急展開が訪れます。 なんと、宗像の母・今日子が金田一くんの目の前に姿を現し、一通の手紙を託すんです。 しかし、その直後……今日子の部屋から悲鳴が! 駆けつけた金田一くんたちの目に飛び込んできたのは、言葉を失うような驚愕の光景でした……。【3】事件のキーパーソン今回の事件のキーパーソンは、宗像さつき(むなかた さつき)。 そして、魔陣村(まじんむら)の事件における最大の見せ場の一つと言えるのが、宗像による『三つ目の戒め』のシーンです。実は、金田一くんファンの間では、『このシーンの描写が過激すぎて、ドラマ化が難しいんじゃないか?』なんて囁かれていたほどなんです。でも皆さん、思い出してください。魔神遺跡の事件は、過去にアニメ化はされているんですよね。 つまり、『アニメ放送時の演出』のように、例のきわどいシーンを丸ごと省略したり、あるいはカメラワークで誤魔化したりすれば、ドラマでも十分放送できるはずなんです!例えば、ビジュアル的な過激さは省いて、宗像のセリフや演技を中心に見せるとか……。 演出さえ工夫すれば、実写化も不可能ではない! 私はそう信じたいですね。【4】まとめ(感想/残った謎/今後に繋がりそうな話)冒頭で不動高校でのロケシーンが描かれた速水玲香ちゃん。 正直、今回の犯人やトリックには無関係ですが、なぜここで登場させたのか? おそらく連載の時系列的に、次が『速水玲香誘拐殺人事件』なんですよね。なので、複数の事件をまたぐ形で彼女の自由奔放な振る舞いを描いておく、ある種の伏線だったのかもしれません。さて、魔陣村の夜。温泉での宗像と凶鳥の命(マガドリノミコト)の遭遇シーン。 直後に真相は分かりますが、もしドラマ化されるなら、尺の都合でカットされそうな場面ナンバーワンです(笑)。 ただ、金田一くんマニアとしては『浴室での驚き方』といえば『吸血鬼伝説殺人事件』! あの事件の基準で考えると、今回の宗像の反応は演技なのか、本気なのか……そこを深読みするのも面白いですね。そして物語は進み、明かされる『マガドリ様の戒め』。 1つ目は魔神具を埋めること、2つ目は崇めること。 しかし、宗像が『三つ目の戒め』を語ろうとした瞬間、第2の悲劇が! このあたりの展開はかなり特殊なので、もし地上波ドラマでやるなら、どう映像化するか、あるいはバッサリいくか、制作陣の腕の見せ所でしょう。終盤の伏線回収も見事でしたね。 『銅鐸の館』の説明で宗像が語った『火事の後に行方不明になった1歳年上の女の子』。この話が、まさかあんな形で繋がるとは……。そして結末。 犯人もまた深い悲しみを背負っていましたが、ラストシーンの余韻がまた独特です。 最後、いつきが少しだけ登場しますが、彼にすら詳細を語らなかった。 つまり、『ルポライターのいつきにも話さなかった』という事実を描くことで、『この事件の秘密は墓場まで持っていく』という金田一くんたちの決意を表現したかったんじゃないでしょうか。